|| 化粧品資料目次 ||
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・業界の歴史
1886-1911年
有力メーカー相次ぎ創業
1912-1925年
販売合戦高じて乱売時代へ
1926-1945年
ポーラ日本で初めて名古屋で訪販
1946-1956年
東のレート、西のクラブ時代が終焉
1957-1964年
大手制度品がキャンペーン展開
1965-1972年
エイボン参入。再販の弊害指摘
1973-1978年
強引な訪販に批判、再販も縮小
大阪で化粧品公害訴訟
1979-1983年
キャンペーンソング大当たり
1984-1988年
内外から化粧品業界参入相次ぐ
1989-1993年
売り方巡りメーカーと小売が対立
1994-1999年
対面販売訴訟でメーカー勝訴確定
2000-2001年
狂牛病問題が業界に波紋広げる

WEB INFO
・データ集
 今年の月別出荷
 今年の累計出荷
 昨年の出荷金額
 品目別出荷金額
 戦前戦後の出荷

・化粧品業界とは
 流通と特徴
 化粧品の定義
 種類別名称
 品種別効能
 指定成分表

・メーカー一覧
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 近畿
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 輸入
 ヘアカラー
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Topics
現存する老舗化粧品メーカーも相次いで創業
 江戸時代に創業して現存する企業として柳屋本店、伊勢半(キスミーコスメチックスなどの親会社)がある。柳屋本店は化粧品業界最古といわれている。明治期になると丸屋善八(現在の丸善)、資生堂薬局(資生堂)、塩野義製薬(シオノギ製薬)、桃谷順天館、そして後に「東のレート、西のクラブ」と業界の勢力を2分するメーカーとなる平尾賛平商店、中山太陽堂などが創業する。主力は紅、おしろいとびんつけ油。長谷部中彦による画期的な発明といわれる「無鉛白粉」は1900年、売り出された。伊東胡蝶園(後のパピリオ)が発売もととなって急速に売れるようになる。害がない白粉として主流をなしていく。
1886年(明治19年)-1905年(明治44年)  
年次
製品発売状況
メーカーの動き
業界の動き
1886
以前
明治
19
以前

・柳屋本店「柳精香油(1615年/元和元年)発売

・丁子木屋「丁子香油」「丁子香びんつけ」「丁子香すき油」発売(1777年/安永6年)

・伊勢半「小町紅」(1779年/寛政2年)発売

・大木宗蔵 「玉かつらすき油」「玉かつらびんつけ」「玉かつら香油」(1870年/明治3年)発売

・井筒屋香油店「ゐ津々香油」「イヅツ香油」(1872年/明治5年)「イヅツびんつけ」「イヅツすき油」(1982年/明治15年)発売

・平尾賛平商店「小町水(こまちすい)」(1878年/明治11年) 「匂い袋」(1879年/明治12年)「小町あらい」(1880年/明治13年)「小町水 おしろい」
(1883年/明治16年)「小町粉白粉」(1884年/明治17年)発売

・桃谷順天館「にきびとり美顔水」(1886年/明治19年)発売

・紅屋(現在の柳屋本店の前身)創業(1615年/元和元年)

・丁子木屋創業(1777年/安永6年)

・伊勢屋半右衛門(現在の伊勢半の前身でキスミーコスメチックス、エリザベスなどの親会社)創業(1790年/寛政2年)

・丸屋善八<薬店>(現在の丸善の前身)創業(1869年/明治2年)

・井筒屋香油店創業(1872年/明治5年)

・資生堂薬局(福原有信、現在の資生堂の前身)創業(1872年/明治5年)

・堤磯衛門、横浜で石鹸製造 (1875年/明治8年)

・浅草象潟社、石鹸創造開始 (1876年/明治9年)

・塩野義製薬(現在のシオノギ製薬の前身)創業(1878年/明治11年)

・平尾賛平商店(後のレート)創業(1878年/明治11年)

・平野油脂創業(1879年/明治12年)

・天野源七商店(現在のヘチマコロンの前身)創業(1882年/明治15年)

・桃谷政次郎(現在の桃谷順天館の前身)創業(1885年/明治18年)

・伊勢半、宮内省御用紅商に(1868年/明治元年)

・売薬取締規則布達(1870年/明治3年)

・売薬取締役規則制定(877年/明治19年)

・大阪舶来物品、小間物、和洋小間物の卸3団体組合結成(1883年/明治16年)

・大阪石鹸組合設立、農商務省、商標登録所設置(1884年/明治17年)

・大阪白粉商仲間設立(885年/明治18年)

・日本薬局方制定、京都紅工業組合、京本紅製造問屋組合設立(1886年/明治19年)

1887
20
・大日本製薬「春の露」「都の春」「花の露」(香水)「明の露」「コールドクリーム」(日本で初めてのコールドクリーム)発売

・長瀬富郎商店(小間物店、現在の花王の前身)創業

・大阪萩原石鹸製造所創業

・丸善薬店(現在の丸善の前身)化粧品製造開始

・鐘淵紡績(現在のカネボウの前身)創業

・東京西洋小間物小組合設立
1888
21

・花薬堂「九重おしろい」「水おしろい」「菊花おしろい下」発売

・草集堂「雪の花水おしろい」発売

・山発商店(後の山発産業、現在のヘンケルライオンコスメティックスの前身)メリヤス製造会社として創業
1889
22

・守田宝丹「白薔薇」(無鉛おしろい)

・脇田盛真堂「花王白粉」発売

・脇田盛真堂(花王白粉本舗)創業
1890
23
・長瀬富郎商店、わが国初の銘柄入り石鹸「花王石鹸」発売
1891
24
・平尾賛平商店「ダイヤモンド歯磨」発売
1892
25
・守田宝丹「素馨香」(ジャスミン香水)発売

・化粧品の販売量増加

・東京小間物卸商組合設立

1893
26

・高橋東洋堂(後のアイデアル)創業

・森下博、薬店(現在の森下仁丹の前身)創業

・小川商店(現在の小川香料の前身)創業

1894
27
・安藤井筒堂(現在のオリヂナルの前身)創業
1895
28
・東京小間物小組合結成
1896
29

・田中花王堂「煉麝香」発売

1897
30
・資生堂「オイデルミン」(高等化粧水)「花たちばな」(ふけとり香水)「柳糸香」(改良すき油)発売

・資生堂、化粧品業界に進出

・本島椿創業

1898
31

・平尾賛平商店「日本美人洗粉」「日本美人粉白粉」「菊桐香水」発売

・資生堂「玉椿」「花桂」「春風油」「ねりおしろい」発売

・平尾賛平商店の「菊桐香水」が宮内庁ご用達に
1899
32
1900
33

・長瀬富郎商店「二八水」発売

・長谷部中彦、無鉛白粉(後の御園白粉で日本で初めての無鉛白粉)発明

・有害性着色料取締規則告示

・大阪化粧品会設立

・日本で初めての無鉛白粉が開発  

1901
34

・大阪大崎組「鶴香水」(フランス・リゴール社製)発売

・平尾賛平商店「2人娘香水」「ダイヤモンド香水」「満庭芳香水」発売

1902
35

・桃谷順天館「化粧用美顔水」発売

・平尾賛平商店「メリー白粉」発売

・丸善「丸善ベーラム」発売

・長谷川藤太郎香料取扱い商 (現在の長谷川香料の前身)創業
1903
36
・資生堂「ふけとり香水」発売

・中山太陽堂(現在のクラブコスメチックスの前身)創業

・三友商会(現在の八重椿本舗の前身)創業

・東京小間物卸商組合が東京小間物化粧品卸商組合に改称

・大阪化粧品会は大阪化粧品同盟会に改称

1904
37

・三友商会「芳香ワッセル、お肌あらい」(英国製)発売

・伊東胡蝶園「御園白粉」(日本で初めての無鉛白粉)発売

・大阪大崎組「ヒナ香水」発売

・オリエンタル薬館「ハンドコロン溶液」(色白になる)「ヘクネス」(毛が生える)発売

・伊東胡蝶園(後のパピリオ)創業 ・無鉛白粉が無害の白粉として主流をなすようになる
1905
38

・資生堂「花の露」発売

・西條石鹸化粧品部「トーゴー化粧水」発売

・森下博「仁丹」発売

・志ら毛染君が代 (君が代の前身)創業

・水野甘苦堂(現在のホーユーの前身)創業

1906
39

・資生堂「かへで (黄色白粉)」 「はな (肉色白粉)」(いずれも無鉛、練白粉)発売

・中山太陽堂「クラブ洗粉」発売

・平尾賛平商店「乳白化粧水レート」発売

・長瀬富郎商店「赤門白粉」(無鉛白粉)発売

・丸見屋「御料御園白粉」(伊東胡蝶園製)発売

・山岸三之助(後の千代田)頭髪用化粧品製造開始
1907
40

・桃谷順天館「にきびとり美顔水」発売

・平尾賛平商店「メリー洗粉」発売

・クラブ化粧品美人写真広告

1908
41
・長瀬商店「バニシング」開発

・中村信陽堂(現在のオペラの前身)創業

・田端豊香園(カッピー化粧品本舗)創業

・加美乃素本舗創業 

・御料御薗本舗の芝胡蝶園が銀座の胡蝶園とは無関係との広告を出す

・クラブの広告に中山村太一の写真掲載 

1909
42

・伊勢半「キスミー頬紅」発売

・安藤井筒商店「オリヂナル香水」発売

・平尾賛平商店「レートクレーム」発売

・矢野芳香園「大学白粉」(無鉛白粉)「大学化粧水」発売

・矢野芳香園(大学化粧品)創業
1910
43

・中山太陽堂「クラブ練白粉」発売

・平尾賛平商店「レート練白粉」「水白粉」「粉白粉」発売

・井上太兵衛商店「オシドリポマード」発売

・井田京栄堂(現在のメヌマの前身)創業

・西村(現在の本島椿の前身)創業 

・レート会が劇場利用開始

・中山太陽堂、英仏化粧品の製造開始

1911
44

・中山太陽堂「英国式美身クリーム」「クラブ粉白粉」「クラブ水白粉」「クラブ美髪用ポマード」「クラブ化粧水」発売

・平尾賛平商店「レートジェリー」「レート自然色白粉」発売

・問屋、小売店へのサービス競争激化。歌舞伎座借り切りのクラブデー開催

・御園会、新富座に菓子、弁当、化粧品数種と化粧十則をお土産に

参考資料:中日本商業新聞縮刷版(中日本商業新聞、現存しているもの) ・「化粧品業界100年史」(日本化粧品香料連合会) ・「資生堂100年史」(資生堂) ・「花王80年史」(花王) ・「平尾賛平商店50年史」(平尾賛平商店) ・「伊勢半170年史」(伊勢半) ・「日本清浄文化史」(花王) ・「55年のあゆみ」(ホーユー) ・「パルタック80年史」(パルタック) ・「業界總覧」(日本粧業会) ・「化粧品業界」(山岡良夫、教育社)など

       
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